
一
紫色匂う 朝雲や
露と千草の 丘の上に
秋 爽涼の 風清ら
球を抱きて 我立てば
若き希望は 溢れ来る
ニ
紅葉 丘は 紅に
蒼空はるか 気は澄みて
角笛高く ひゞく時
霜を散らして 球蹴れば
青春の血は 胸に湧く
三
雲をつんざく 北風に
霰飛び散る 丘の上
鉄脚躍る 熱血や
敵陣深く 球追えば
若き血潮は 火と燃ゆる
四
白雪空に 乱だれ飛び
吹雪地を撒く 銀の波
疾風の如く 潮のごと
寄する敵畳 あゝトライ
男児の意気は 天を衝く
五
今うら若き ラグビー部
紫紺の旗を かゝげつゝ
集う十五の 若人が
正しく 清く 勇しく
こゝに起ちたり 君見よや
ラグビー部の新生を祝し
その正しき成長を祈りて
松田 実